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森岡孝二の連続エッセイ
第308回 5月21午後〜22日、過労死防止学会・第2回大会が関西大学で開催されます。
過労死を考える全国家族の会と過労死弁護団全国連絡会議の運動が実って、2014年6月、「過労死等防止対策推進法」(略称・過労死防止法)が成立し、同年11月1日から施行されました。それとともに、法にもとづいて厚生労働省に設け […] -
森岡孝二の連続エッセイ
第307回 広がる新入社員の自衛隊研修は見過ごせない大問題です
4月4日のNHKニュース(首都圏)は、新潟県の北越銀行がこの春就職したばかりの新入社員69人を研修目的で上越市の自衛隊駐屯地に3日間の体験入隊をさせたと伝えています。これは規律の厳しい自衛隊で集団行動の大切さを学び、学生 […] -
森岡孝二の連続エッセイ
番外出版広告 健康・安全で働き甲斐のある職場をつくる、ミネルヴァ書房、2016年3月
岸-金堂玲子・森岡孝二編著、ミネルヴァ書房、2016年3月刊行、321頁、3,400円+税 今日、働く人びとの労働と雇用が深刻な困難に直面し、健康と安全が大きく脅かされている。「健康・安全で働き甲斐のある職場をつくる」課 […] -
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第306回 平和系も労働系も新たらしい若者運動は“民主主義”が原点!
3月16日夜、エルおおさか(府立労働センター)で、「未来を切り開く連帯〜若者たちの運動から学びあう〜」と銘打って、いま注目を集めている7つの若者団体の代表的メンバーが語り合うつどいがあり、145名が会場を埋め尽くしました […] -
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第305回 アメリカで盛り上がる最低賃金15ドルの実現を目指す若者の運動
横断幕は“FIGHT FOR $15 AND A UNION” (15ドルを求めて団結して闘おう) アメリカ大統領選挙の予備選挙が民主、共和の二大政党で始まっています。本年7月の両党の […] -
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第304回 書評 中澤誠『ルポ 過労社会――八時間労働は岩盤規制か』
エコノミスト 2015年9月22日号 中澤誠『ルポ 過労社会――八時間労働は岩盤規制か』 ちくま新書、820円+税 歯止めがきかない過労 緻密な取材で原因追及 この書評はひょっとしたらルール違反かも知れない。著者は […] -
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第303回 書評 中沢彰吾『中高年ブラック派遣――人材派遣業界の闇』
中沢彰吾『中高年ブラック派遣――人材派遣業界の闇』講談社現代新書、800円+税 エコノミスト 2015年6月23日号 非人間扱いの中高年派遣 潜入ルポが暴く酷使の実態 著者は1956年生まれ。毎日放送(MBS)の記者を経 […] -
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第302回 いまこそ河上肇に学んで貧困の解決について考えよう
昨年12月7日の朝日新聞デジタル版に<(今こそ河上肇)「貧困と格差」論、まるでピケティ>というタイトルの記事が載っています。https://hatarakikata.net/modules/data/details.ph […] -
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第301回 高齢者は低い年金でもなんとか暮らせるようにもっとしっかり働こう!?
安倍内閣は、本年9月、これまでのアベノミクスの「3本の矢」に代わる新しい「3本の矢」――(1)希望を生み出す強い経済、(2)夢を紡ぐ子育て支援、(3)安心につながる社会保障――を発表しました。「希望」「夢」「安心」などの […] -
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番外 拙著『雇用身分社会』(岩波新書)の書評が読売新聞に掲載されました
読売新聞 2015年12月6日 森岡孝二著 雇用身分社会 評・濱田武士(漁業経済学者、東京海洋大学准教授) 今日、民間企業であれ、公務員であれ、組織の中で働き手の階層分解が進み、非正規職員枠が拡大し、固定化されつつある […] -
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第300回 アクセスランキングから見えてくる反響の大きなテーマと日本社会の歪んだ断面
2008年5月12日の第1回「働き方はライフスタイル」から数えて第300回を迎えました。この間、7年6ヵ月ですから、年40回、9日に1回の割りで更新したことになります。『週刊エコノミスト』誌に寄稿している書評や新聞の随想 […] -
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第299回 NHKクローズアップ現代「どう変わる?ハケンの働き方」に異議あり
昨夜のNHKクロースアップ現代の「どう変わる?ハケンの働き方」を見て失望しました。というのは、事前に付き合いのある団体や個人からお知らせがあって派遣の実態に迫る番組ではないかという期待を持ち、それが裏切られたからです。 […] -
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第298回 大学生協の書籍情報で小著『雇用身分社会』(岩波新書)が健闘しています
広告めいた手前味噌の情報ですみません。 「大学生協書籍インターネットサービス」(大学生協事業連合)を見たら、うれしいことに、今日現在、「おすすめ本」でも「新書ランキング」でも「雇用身分社会」が2番目に挙がっていました。 […] -
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第297回 公共部門の雇用に規範性を取り戻し、官民のワーキングプアをなくそう
11月2日、エルおおさか(府立労働センター)で、「なくそう!官製ワーキングプア 大阪集会」が開催され、会場を埋める180名が参加しました。私は午後の全体集会に出て、終わり近くに簡単なコメントをする役割を振り当てられました […] -
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第296回 小著『雇用身分社会』(岩波新書)が出版されました。
子どものころ、農業をしていたわたしの家では、春になると苗床を作っていました。畳より少し大きな囲いを組んで、そのなかに普通の畑土と混ぜて腐葉土を入れます。それにスイカや、トマト、ナスビなどの野菜の種を撒いて苗を育てるのです […] -
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第295回 朝日の「いちからわかる!」の労働時間解説に疑問あり
しばらくこの欄の更新を怠けていました。理由は今月の20日に出る小著『雇用身分社会』(岩波新書)の執筆と校正に追われたためです。5月から8月にかけては「神戸新聞」の夕刊に月2回「随想」を書いてきました。本欄にも転載させてい […] -
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第294回 神戸新聞随想第8回(最終) セプテンバー・イレブンをまえに
神戸新聞 随想 2015年8月25日 14年前のテロアタックの日、私は在外研究でNYにいて、日本への帰り支度をしていた。 その朝エレベーターで会ったアパートの住人は、ツインタワーが崩落したと怯えた声で話していた。外に出る […] -
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第293回 神戸新聞随想第7回 『二十四の瞳』に学ぶ
神戸新聞 随想 2015年8月10日 戦後70年の本年7月5日、小豆島町で「『二十四の瞳』に学ぶ平和トーク」があった。 壺井栄のこの名作は、大石先生が師範を出て岬の分教場で1年生を担任する場面から始まる。それから15年戦 […] -
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第292回 神戸新聞随想第6回 貧乏と貧困の違いから考える
神戸新聞 随想 2015年7月24日 パート、アルバイト、派遣などの非正規労働者が増え続けている。年収200万円未満のワーキングプア(働く貧困層)の増加が問題になって10年近くになるが、事態は悪化こそすれ一向に改善されて […] -
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第291回 神戸新聞随想第5回 過労死ゼロを目指して
神戸新聞 随想 2015年7月6日 先頃、厚生労働省が取りまとめた昨年度の「過労死等の労災補償状況」公表された。 この資料で労災請求を見ると、過労死に係わる脳・心臓疾患はいくぶん減少したが、過労自殺に係わる精神障害は […]