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森岡孝二の連続エッセイ
第230回 安倍内閣の「国家戦略特区構想」の目玉は雇用・労働の規制緩和です
第二次安倍内閣は、消費税率の引き上げ強行、TPP交渉参加、原発再稼働など、どこからみてもアブノーマルなアブナイ内閣です。それを証明するように、安倍首相は、今年4月17日、自らが議長である産業競争力会議で、アブナイミクス […] -
森岡孝二の連続エッセイ
第229回(書評) 熊沢誠『労働組合運動とはなにか――絆のある働き方を求めて』
岩波書店、2100円+税 「週刊エコノミスト」2013年5月28日号 なぜ今、組合が必要か 老大家が語る抵抗の書 この本はやわらかい話し言葉で書かれています。それは連続講座が元になっているうえに、一般の読者に労働組合の役 […] -
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第228回 私は「限定正社員」の制度化にこんな理由で反対します
安倍内閣が規制改革会議の議論を受けて打ち出した「ジョブ型正社員」の雇用ルールの整備が議論を呼んでいます。これは職種や勤務地や労働時間が限定されているという意味で「限定正社員」とも言われます。これに対するネット上の世論は、 […] -
森岡孝二の連続エッセイ
第227回 NHKラジオにスタジオ出演し、過労死問題でコメントしました
6月21日、NHKラジオ第1放送「私も一言!夕方ニュース」にスタジオ出演しました。全国放送ですが、近畿、東海三県、九州などは別番組だったようです。「“過労死”“過労自殺”のない社会をつくるには」がテーマでした。 この日は […] -
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第226回 「過労死」は「だれ」が「いつ」最初に命名したのでしょうか
昨日の父の日、大阪でも「過労死110番」がありました。「過労死」が現代日本の深刻な社会問題であることが広く知られるようになったのは、いまから25年前の1988年に「過労死110番」の一斉電話相談が開設され、それがマスコミ […] -
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第225回 脱線休講 おのれやれ今や五十の花の春 一茶
ここ2か月あまり、毎晩枕元に岩波文庫の『一茶俳句集』(丸山一彦校注)を置いて入眠剤かわりに数ページずつ読みました。自分が老いを意識するようになったせいで、一茶が老いの心境を詠んでいる句が目に留まりました。 この句集は、寛 […] -
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第224回 国連人権委が日本に過労死防止について法的措置を勧告しました
日本は国連の国際人権規約を批准しています。同規約のうち、社会権規約の各国での実施状況に関する国連人権委員会における審査が2013年4月29日〜 5月17日の日程でジュネーブであり、うち日本の審査が4月30日に行われました […] -
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第223回 橋下さん、ツイッター乱発で政治生命がツイエターのじゃないの
橋下徹氏がいわゆる従軍慰安婦について大阪市役所で「当時は必要だった」と記者団に語ったのは5月13日午後でした。その場では、沖縄県を1日に訪問した際、米海兵隊幹部に「もっと風俗業を活用してほしい」と求めたことも明らかにしま […] -
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第222回 書評 ロナルド・ドーア『日本の転機――米中の狭間でどう生き残るか』
週刊エコノミスト書評 2013年2月19日号 ロナルド・ドーア『日本の転機――米中の狭間でどう生き残るか』ちくま新書、800円+税 米中逆転、核拡散の時代 日本の進むべき道示す 著者は1925年生まれで、80歳以降も […] -
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第221回 日本の労働者を年収100万円で働かせるのがユニクロの「世界同一賃金」構想です
4月23日の「朝日新聞」に、ユニクロが正社員の賃金を全世界同一にするという記事がでています。記事が指摘しているように、「世界同一賃金」体系が導入されれば「新興国に比べて割高な(日本の)賃金が下がる可能性がある」ことは火を […] -
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第220回 アベノミクスは、働く者には踏んだり蹴ったりのアブナイミックスです。
マスコミではアベノミクスがもてはやされていますが、安倍首相が創案した何か独自のエコノミクス(経済学)があるわけではありません。 看板の「大胆な金融政策」は、インフレとバブルで一時的に花見酒の浮かれ景気をもたらそうという古 […] -
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第219回 「NPO働き方ASU-NET」への移行に向けてただいま準備中です。
テロップニュースでご覧のとおり、「働き方ネット大阪」はいま「NPO働き方ASU-NET」への移行を準備中です。近くNPO法人の申請手続きを行う予定ですが、認証までに4か月を要すると聞いています。以下、とりあえず、ご参考ま […] -
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第218回 ヒヤヒヤの乗り継ぎで福島に飛び、報告してきました
3月16日(土)〜3月17日(日)、福島で基礎経済科学研究所(基礎研)主催の研究集会があり、2日目の午後、拙い報告をしてきました。 昨年の3月24〜25日には、今回と同じ会場の「コラッセふくしま」で、経済理論学会、経済地 […] -
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第217回 連合さん、これでは面目まるつぶれではありませんか
安倍首相は、2月12日、「デフレ脱却に向けた経済界との意見交換会」に出席し、経済界に労働者の賃金の引上げを要請しました。これに応えて、ローソン、ソディック、ワークマン、ジェイアイエヌ、セブン&アイ・ホールディングス、ファ […] -
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第216回 大学生の就活自殺は放置できません
(大学生の就活自殺問題については本講座の第179回にも似たようなタイトルで書きました。問題の重要性から『年金時代』に寄稿した拙稿を転載します)。 社会保険研究所 『年金時代』2013年3月号(No.622)随筆 一昨年 […] -
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第215回 原発暴走を許した日本の政治経済システム–原発、過労死、貧困の根源にあるもの
この拙文は、3.11から2周年を記念して3月16・17日に福島市で行われるシンポジウム(基礎経済科学研究所主催)で報告するために書かれました。リンクした原発関連の年表とともに参照してください。 同報告では1970年代に焦 […] -
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第214回 労働者の「存在の耐えられない軽さ」について思う。秋葉原編
AKB48MMさんの丸刈り謝罪報道から10日余り経ちました。ネット上には今世紀最大のアイドル事件であるかのような情報が飛び交っています。私のような芸能音痴が口を挟むと大やけどしそうですが、前回書いた労働者の「存在の耐えら […] -
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第213回 労働者の「存在の耐えられない軽さ」について思う。西成編
日本経済新聞の2月9日夕刊にありむら潜さんのインタビュー記事が載っていました。彼は西成労働福祉センターに勤め、「カマヤン」の漫画で日雇いの街を描いてきたことで知られています。 その記事を見て一瞬どきりとしました。内容にで […] -
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第212回 先進国で賃金が長期に下がり続けているのは日本だけです
1月31日、厚生労働省「毎月勤労統計調査」の2012年結果(速報)が発表されました。それによるとボーナスなどを合わせた2012年の現金給与総額(月平均)は、31万4236円で、現在の調査方法に変更した1990年以降で過去 […] -
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第211回 書評㉓ 清水修二『原発とは結局なんだったのか――いま福島で生きる意味』
『週刊エコノミスト』 2012年11月27日掲載 清水修二『原発とは結局なんだったのか――いま福島で生きる意味』東京新聞、1400円+税 全編が胸に刺さる原発災害地の現実 このところ、原発災害と電力問題を扱った書物が次々 […]