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森岡孝二の連続エッセイ
第270回 長時間労働対策は「新たな労働時間制度」の地ならしであってはなりません
厚生労働省の労働政策審議会において、「新たな労働時間制度」の創設が議論されています。10月8日の会合では「裁量労働制の新たな枠組みの構築」と「フレックスタイム制の見直し」が主な議題だったらしく、「新たな労働時間制度」の法 […] -
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第269回 安倍内閣の「女性の活躍」推進戦略は疑問だらけです
安倍内閣は、9月29日、臨時国会冒頭の所信表明演説で、地方の創生と女性の活躍を経済成長の原動力とし、合わせて原発再稼働を推進することを表明しました。原発再稼働についても疑問ですが、ここでは「女性の活躍」戦略をめぐる四つの […] -
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第268回 政治献金をめぐる日本経団連のあきれた無節操と古い体質
雑誌『世界』の本年9月号に「日本経団連は何に直面しているか」という小論を寄稿しました。そこでも書いたことですが、経団連による政治献金の斡旋がいよいよ再開されようとしています。 経団連が斡旋してきた企業の政治献金については […] -
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第267回 脱線休講 べらぼうに暑くて炎天にてり殺されそうです
毎日暑いですね。昔はどうだったのだろうと、江戸後期の俳人、小林一茶(1763-1827)の句をデータベースで調べてみました。彼は生涯に2万句以上を作ったと言われるほど多作の人ですから、暑さを詠んだ句だけでも150近くあり […] -
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第266回 水町さん、労働時間の規制を外して残業の上限をどのように規制するというのですか?
「残業代ゼロ法案」と呼ばれている労働時間規制の適用除外制度の検討が議論を呼んでいます。 今回の案は、第一次安倍内閣の時に検討されて見送られたホワイトカラー・エグゼンプション(WE)の焼き直しです。前にも述べたように、前回 […] -
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第265回 書評 東海林智『15歳からの労働組合入門』
東海林智『15歳からの労働組合入門』毎日新聞社、1400円+税 週刊エコノミスト 2014年3月4日号 労働組合で働き方を変え始めた若者たち 著者は労働分野では有名な「毎日新聞」の社会部記者である。 小説家が書いた『13 […] -
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第264回 脱線休講 私の短歌事始め
本年3月末をもって教壇を去りましたが、無芸退職では淋しいので、4月から俳句をいくつか作って見ました。駄句とも言えないものしか浮かばないので、短歌にしました。それで恥を忍んで生まれて初めて作ったのが5月14日の5首です。 […] -
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第263回 働きすぎの歯止めをなくすな!― いのちが危ない残業代ゼロ制度
6月24日、政府は「新成長戦略」(「日本再興戦略」改訂2014−未来への挑戦)の基本方針を閣議決定しました。それは労働時間制度の改革について次のように述べています。 「時間ではなく成果で評価される働き方を希望する働き手の […] -
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第262回 みなさんのご支援のおかげで過労死防止法が成立しました
6月20日、午後8時10分頃に、参議院本会議において「過労死等防止対策推進法案」(以下「過労死防止法」または単に「法」といいいます)が可決、成立しました。6ヵ月以内に施行されることになっているので、早ければ今年の11月は […] -
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第261回 残業代がゼロになったらワークライフバランスが充実します!?
ネットの「ニコニコニュース」に、安部政権が成長戦略に書き込んだ「新たな労働時間制度」(残業代ゼロ制度)について以下のような記事が出ています。 http://news.nicovideo.jp/watch/nw110918 […] -
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第260回 労基法の根本を否定する「残業代ゼロ制度」を許してはなりません
名付けて「新たな労働時間制度」、またの名を「ホワイトカラー・エグゼンプション」、あるいは「残業代ゼロ制度」と言います。何時間働いても残業代が払われないケチな制度であるうえに、何時間働かせてもお咎めなしのエグい制度です。 […] -
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第259回 労働者の健康より会社の儲け優先の残業代ゼロ制度は御免です
第二次安倍内閣の産業競争力会議が経済成長戦略の柱の一つとして提起した「新たな労働時間制度」が議論を呼んでいます。同会議は経済産業省を主担省としており、厚生労働省は蚊帳の外に置かれてきましたが、ここにきて厚労省も労働時間の […] -
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第258回 パートがこんな働かされ方であっていいはずはありません。
本HPの「トピックス欄」に、5月2日の「使いつぶされる労働者」という見出しの「高知新聞」の記事が出ています。最近、学生アルバイトのなかに「ブラックバイト」が増えていることが問題になっていますが、この記事で紹介されている二 […] -
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第257回(脱線休講) 十羽一烏にしないでください
十把一絡げという言葉があります。十羽一烏(ジッパヒトカラス)とは言いません。とはいえ、カラスという鳥を一種類のように思っている人もいるようです。 街中や近くの野山でよく見るのは、ハシブトガラス(57cm)とハシボソガラ […] -
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第256回 産業競争力会議が提唱する労働時間制度をめぐる七不思議
安倍内閣の下に置かれた産業競争力会議は、4月22日、労働時間制度の新たな規制緩和案を提示しました。それは普通では理解しがたいことが多いという意味で不思議だらけです。ここではそのうち七つの不思議について考えてみましょう。 […] -
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第255回 エッセイ集『教職みちくさ道中記』(桜井書店)を出しました。
私事ですが、先月末をもちまして、関西大学経済学部を退職いたしました。 退職を機に、この20年余りのあいだに書き溜めた小論を集めて、拙いエッセイ集『教職みちくさ道中記』を桜井書店から出版しました。帯には次のようなコピーが載 […] -
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第254回 小保方騒動で語られない研究者の非正規雇用問題
今日(4月7日)の各紙は、小さな記事で、理化学研究所が4月1日付で、STAP細胞の論文「不正」問題の渦中の人、小保方晴子ユニットリーダーとの雇用契約を更新したと伝えています。 STAP細胞問題は報道が過熱してまるで騒動の […] -
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第253回 ネット上で派遣の社員食堂利用禁止をめぐって大討論
派遣社労働者が派遣先の社員食堂を利用できない会社があることについては前から問題になってきました。 それがここにきて議論に火がついた感じになっています。おそらく派遣の恒久化を意図した制度改悪が急を告げていることと無関係では […] -
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第252回 どこか変です――安倍政権下の賃上げ珍事の7不思議
このところ大企業で何年ぶりかのベースアップ(ベア)の回答が続いています。悪いことではありませんが、考えてみると、いろいろ奇妙なこと、不思議なことがあります。 (1)大山鳴動すれどわずか0.4%のベア 2014春闘で連合は […] -
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第251回 書評 竹信三恵子『家事労働ハラスメント――生きづらさの根にあるもの』
エコノミスト 2013年11月19日号 女性を社会から締め出す “家事労働”の実態 著者は近年大学で教えるようになってからも、ジャーナリストとして、女性の働き方、生き方について、次々と労作を著してきた。家事労働を主題にし […]